第28回定期演奏会より

当時91歳とご高齢のマンドリン音楽界の巨匠、中野二郎氏を客演指揮者としてお迎えした記念すべき第28回定期演奏会は
   1993年10月23日(土)18:00より、仙台市青年文化センターコンサートホールにて開催され、絶賛を博しました。

主宰者の挨拶      定演プログラムと出演者     中野二郎氏のご挨拶     サイトマップへ

ご あ い さ つ          

                      チルコロ・マンドリニスティコ・フローラ主宰   高 橋 五 郎

 本日は、第28回定期演奏会にご来場いただきまして誠にありがとうございます。
 記録によると日本に初めてマンドリンが渡来したのは、1894年のことで、今年は丁度100年目にあ
たります。また、今回は第2回仙台市芸術祭に参加しておりますが、この記念すべき音来会に、現代
のマンドリン界における世界的な巨匠である名古屋の中野二郎先生を指揮者としてお迎えしておりま
す。中野先生のご経歴につきましては別記の通りですが、70年以上の長きにわたり第一線で活動され、
91歳を超える今なお、お元気でマンドリン音楽の啓蒙発展にご尽力いただき、私共は計りしれない恩
恵に浴しております。先生の手によって紹介された幾多の楽曲は、一つひとつがマンドリン音楽の正
に至宝であり、これによってマンドリンの世界がどれほど豊かになったことでしょう。かつてイタリ
アマンドリン界が華やかなりし頃、C.ムニエル、R.カラーチエ、A.アマディ、G.マネンテと
いった作曲家たちが輩出して数々の名作を生み出し、マンドリン音楽の黄金時代を築き、世界をリー
ドしましたが、中野先生のこれまでの業績はこれらイタリア作曲家たちに比して勝るとも劣らない、
世界に誇り得るものです。私は、恩師、故・田中常彦先生にマンドリンを学んだ関係から中野先生と
知遇を得て、今日に到っておりますが、この間、物心両面から言葉に尽くせぬお世話をいただいてま
いりました。
 先生のご高齢から推して、遠路、仙台までお出でいただくことはとても不可能と恩っておりました
が、長年の願いが叶い、ここに実現できましたことは何よりの喜びであり夢のようであります。先生
のご厚情に心より感謝申し上げる次第です。純マンドリン音楽の真髄を先生から直接学べますことは
私どもにとって光栄なことで、先生の意に添う演奏となるよう一丸となって全力を尽くしたいと存じ
ます。
 また、本日はソプラノ歌手の渡部ジュディスさんにご出演いただいております。ジュディスさんは、
今年9月16日、仙台オペラ協会主催のオペラコンサートに主役に抜擢されるなど、東北を代表する実
力派のお一人として幅広く活動中です。マンドリンにも深い理解を寄せられ、これまでも度々ご一緒
させていただいております。今夜歌われる曲はいずれも広く親しまれている名曲ですので皆様にお楽
しみいただければ幸いです。
 お終いになりましたが、本演奏会開催にあたりいろいろご協力いただいた仙台市を始め関係各位に
深甚の意を表すると同時に、一層のご支援賜るようお願い申し上げます。


                                         部  長    大 内 寿 彦

 本日はご来場いただきましてありがとうございます。
 この定期演奏会も今回で28回目を迎えます。今回は特別ゲストに、マンドリン界、いや日本音楽界
の重鎮中野二郎先生を指揮者にお招きすることになりました。これまで、先生からご紹介いただいた
多くの曲で、合奏を楽しんでまいりましたが、このたび、その中野先生に直接タクトを振って指導し
ていただけるということは、マンドリンやギターを手にするものにとって、まさにこれ以上のことは
ありません。と同時に日頃の練習の成果が試される千載一遇の機会とも思います。私共、チルコロ・
フローラもこれを期にいっそうの前進をしてまいりたいと存じます。
 また、在仙の声楽家、渡部ジュディスさんをお迎えしてマンドリンをバックに、ソプラノの澄んだ
歌声を楽しんでいただきたいと思います。
 満足のいく演奏ができるかどうかわかりませんが、どうぞ最後までお聴きいただき、忌憚なきご批
評ご意見をいただければ幸いと存じます。

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