2004年 高橋五郎 マンドリンリサイタル パンフレットより

    チラシ     リサイタルの系譜へ

    

ごあいさつ

                      チルコロ・マンドリニスティコ・フローラ部長 大内寿彦

 今回のリサイタルは、平成7年以来の久しぶりのリサイタルとなります。 我々チルコロ・フローラの指導にあたって五郎氏はいつも、マンドリンのオリジナリティーを強調します。「撥弦楽器であるマンドリンの特徴を生かしたマンドリンならではの音を」、「ただ弦の上をサラサラとピックで撫でるのではなく力強い音を」と、事あるごとに言われます。また逆に、音楽的な表現方法は自然にと言われます。他のメジャーなジャンルの音楽と同様に自然に楽しんでもらえる
ようにとの思いの表れであると思います。
 若き日に故 田中常彦氏に師事し、イタリアに留学して本場の音楽を体験してきた氏のこだわりは今なお変わらず、ここ数年は再びイタリアの地を訪れ地元の音楽家との交流を重ね、本場イタリアのマンドリン音楽の何かを汲み取ろうと、楽譜の入手や仙台での招待演奏など積極的な活動を行っています。そのひたむきさには頭が下がります。その甲斐あって今年の夏にはイタリアでも有数のマンドリン合奏団であるジーノ・ネリ・マンドリンアンサンブルを仙台に招聘する運びとなりました。これも氏のマンドリン音楽に対する熱い情熱が周りを動かし、実現したものと思います。
 本日は、決して今風の指の回る派手な演奏ではないかもしれませんが、氏のマンドリンに対する熱い思いのこもった音が会場にあふれ、半世紀にわたるマシドリン人生の歴史を感じるステージになろうかと思います。どうぞ最後までお楽しみください。


    

リサイタルに思う                     高橋 五郎

 私どもチルコロ・フローラが結成されて、今年で40周年目を迎えた。その記念にと本日のリサイタルの運びとなった。
私は、マンドリンの音色に魅せられ、初めてマンドリンを手にしてから、ずっとマンドリン弾きになることを夢見てきた筈であった。しかし、合奏団運営のため、否応なく指揮を担当することになり、最近は、指揮での活動が多くなって、直接の楽器演奏の機会が少なくなってきた。予期せぬ展開であった。指揮と演奏の切り換えは大変難しいのである。そのため、本日のリサイタルの話が出たとき、少なからずのためらいがあった。これは、決してマンドリン演奏への情熱が薄らいで来たということではない。むしろこの数年来、以前に増した練習量でますますマンドリンにのめり込んでいる。そこで、今年は、自身の人生の節目の年でもあるので、結果は別として弾かせていただく運びになった。
 今回のプログラムは、前半は恩師、田中常彦先生が愛奏された曲を中心に中野二郎氏の作品を加えた。後半はイタリアでの師、ニーノ・カターニア氏が好んで演奏した作品を並べてみた。カターニア氏は戦後のイタリアを代表する偉大なマンドリニストであったが、日本では殆ど知られていない。従って、本日のカターニア氏の編曲によるアンサンブル作品は日本では初めて発表するものである。


       このページのTOPへ          高橋五郎リサイタルのページへ